Android端末でSteamのゲームを遊べるようにする

先日、AYN Odin2 Portalという中華製エミュレータ機を購入しました。そのエミュ機にGameHub Liteというアプリを導入してSteamのゲームを遊べるようにしたので、今回はその手順等を紹介していきたいと思います。

GameHub Liteとは

GameHub Liteについて説明するには、まずGameHubについて説明する必要があるでしょう。GameHubはAndroid端末上で動作するWindowsのエミュレータです。これによって、Windows専用のゲームやSteamのゲームをAndroid端末上で動かす事が出来るようになります。実際にはもう少し色々な機能があるのですが、今回導入する目的はこのAndroid端末上でWindows用のゲームを遊べるようにすることなので割愛します。

GameHub自体それなりに評価の高いアプリケーションではあるのですが、中国製であることと、インストール時に様々な権限を要求される点が懸念されています。このため、GameHubをベースにオープンソースで、かつ明らかに必要ではない権限を要求しない安全性を高めたアプリケーションとしてGameHub Liteが開発されました。

今回導入するのはこのGameHub Liteになります。PC用のゲームを動かす都合上、Android端末にはそれなりのスペックが求められます。中華エミュ機として販売されているような端末であればSoCはおおよそ問題ないでしょうが、それよりもメモリの量が動作快適性に大きな影響を及ぼすようです。また、Windowsをエミュレートしてその上でゲームを動かす事になるので、ゲームによっては動作しなかったり、不安定だったりする可能性があります。

自分の端末で特定のゲームを動かせるかどうかは、EmuReadyというサイトで事前に確認することが出来ます。使い方についてはここでは簡単に説明するに留めておきます。Browse Handheld Compatibilityを選択し、左端のメニューのEmulatorsは「GameHub」を選択します。あとは、Devicesから確認したい端末を選ぶなり、端末が載っていない場合はその端末が使用しているSoCをSoCsから選択するなりしてリストを参照する事が出来ます。

上記の画像は今回使用するAYN Odin2 Portalを対象に検索してみた結果です。各ゲームの動作快適性はPERFORMANCEの項目で確認します。例えばENDER LILIESは完璧に動作し、Dragon Ball: Sparking! ZeroやSlay the Spireは概ね問題なし、Blue Reflectionはプレイ困難という事が読み取れます。各ゲームのタイトルをクリックすると、その情報を投稿した人による詳細が確認出来ます。どのような設定が必要かであったり、どのような理由でプレイ困難としたのか、などです。

GameHub Liteの導入手順

GameHub Liteのインストールファイルは公式サイトからも取得できますが、ここではObtaniumを介してGithubから取得するようにするための手順を記述します。

この記事はObtaniumというアプリケーションを導入している事を前提にしています。Obtaniumの導入手順はこちらの記事を参照してください

アプリ一覧からObtaniumを起動し、下部のメニューからアプリの追加を押下します。

検索のテキストボックスに「gamehub-lite」と入力し、検索ボタンを押下します。

GitHubにチェックを入れ、1選択ボタンを押下します。

Producdevity/gamehub-liteにチェックを入れ、選択ボタンを押下します。

アプリのソースURLにURLが記入されます。下の方にスクロールすると色々と設定項目があるのですが、いずれもそのままで問題ありません。追加ボタンを押下します。

APKの選択画面が表示されます。GameHub-Lite-v5.1.4-antutu.apkにチェックを入れ、続行ボタンを押下します。v5.1.4の数字の部分は異なる場合があります。

しばらく待つとこのような画面になります。場合によってはこの時点で画面中央にインストール済みと表示されているかもしれません。未インストールと表示されている場合は下部のインストールを押下します。

この提供元のアプリを許可のスイッチをオンにし、インストールを実施します。

Obtaniumのアプリ画面に蓋世ゲームが追加されていればインストール成功です。Androidのアプリ一覧にも表示されているはずです。この蓋世ゲームがGameHub Liteです。

Steamのゲームをインストール

ここからは、Steamのゲームを遊べるようにする手順について記述していきます。

GameHub Liteを起動し、Steamにログインを押下します。ログインすると2枚目のようにアカウント情報が表示されます。

下にスクロールすると、Steamアカウントで所有しているゲームの一覧(ライブラリ)が表示されます。インストールしたいゲームを選択します。ここでは風来のシレン6を選択しました。続いてゲームを入手ボタンを押下します。

端末の空き容量と、インストールに必要な容量が表示されます。問題がなければインストールボタンを押下します。ダウンロード中は画面をオンにしたままにしてくださいという警告が出ます。今後表示しないにはお好みでチェックを入れ、了解しましたボタンを押下します。

ダウンロードおよびインストールが始まります。処理が終わると今すぐプレイボタンが表示されます。遊ぶ場合はこのボタンを押下します。

初回のみ、そのゲームの実行に必要なファイルのダウンロードが行われるので起動までに少し時間がかかります。

なお、AdGuardをインストールしている場合はここでダウンロードに失敗する事を確認しています。一時的にAdGuardをオフにするか、もしくはGameHub LiteをAdGuardのホワイトリストに追加するなどして対処する必要があります。

無事に必要なファイルのダウンロードが終わるとゲームが起動します。風来のシレン6の他にSlay the Spireもインストールしてみました。

軽く遊んでみましたが、問題なさそうです。

このままでも遊ぶ事は可能ですが、後述するゲームごとの設定もやっておく事をお勧めします

ゲームごとの設定

GameHub Liteでは、ゲームごとに設定を行う事が出来ます。幾つか項目がありますが、やっておいた方が良さそうなものを紹介しておきます。

これらの設定はゲームによっては効果が薄かったりする事もあるようですが、基本的にはどのゲームでもこれらの設定を行うようにすると良いと思います。一度変更した設定は保存され、次回以降の起動時に再度設定を行う必要はありません。

ディスプレイの右端で、ディスプレイの外から内側に向かってスワイプするとGameHub Liteの設定画面が表示されます。縦に並んでいるアイコンのうち真ん中の折れ線グラフのアイコンを押下します。

ネイティブレンダリング

ネイティブレンダリング+の項目を開き、強制有効化にチェックを入れます。これにより、FPSの向上、入力遅延の減少、消費電力の改善といった恩恵を受けられます。

スーパーレゾリューション

スーパーレゾリューションのスイッチをオンにします。これにより、画面解像度が向上し画質がよくなります。

フレームレート制限

お好みで。高くするほど滑らかに描画されるようになりますが、その分必要なスペックが高くなり、また消費電力が大きくなります。

HUDの表示

お好みで。ゲーム画面左下に表示されている情報を非表示にできます。

DLCのインストール

GameHub Liteを利用したSteamのゲームのインストールでは、DLCのインストールが行われません。また、そのような機能を有していません。しかし、少し手間がかかるもののインストールを行い遊ぶ事は可能です。以下に手順を示します。

microSDカードを使用します。フォーマット等の準備手順はこちらの記事を参照してください

先述の手順でSteamのゲームをインストールした後、一度起動してください。これによって種々のファイルやディレクトリがAndroid端末内に作成されます。

続いて、PC側にもSteamのゲームおよびDLCのインストールを行い、同様に一度起動してから終了しておきます。

PCのSteam上で、当該ゲームを右クリックして管理→ローカルファイルを閲覧の順に選択し、ゲーム関連のファイルが格納されているフォルダを開きます。

PCにSDカードリーダーを接続し、Android端末で使用するmicroSDカードを読み込ませます。フォーマット手順の説明通りであればTmpフォルダがあるので、その中に上記手順で開いたゲーム関連のファイルを全てコピーします。ゲームによりますがそこそこ時間がかかると思います。

コピーが完了したらmicroSDカードを取り外し、Android端末に挿入します。 

Android端末側でFilesアプリ(※)を開きます。メニューを開き、下の方にスクロールしていくと蓋世ゲーム(GameHub Lite)があるのでタップします。さらに以下の様にディレクトリを選択していきます。

蓋世ゲーム>data>files>Steam>steamapps>common>[ゲームタイトル]

※AYN Odin2 Portalではプリインストールされていましたが、インストールされていない場合はPlayストアからインストールしてください

三点リーダを押下してメニューを開き、すべて選択を押下します。

右上のゴミ箱のアイコンを押下し、削除を実行します。削除完了後に特に通知もなく表示も変わりませんが、しばらく待ってから他のディレクトリを開いて再度当該ディレクトリを開き直すと綺麗にすべて消えている事が確認できます。

Filesアプリのメニューを開き、microSDカードを選択します。今回はTmpディレクトリ内にファイルをコピーしているので、Tmpディレクトリを開きます。

三点リーダを押下してメニューを開き、すべて選択を押下します。

もう一度三点リーダを押下してメニューを開き、移動を押下します。

Filesアプリのメニューを開き、以下のディレクトリに移動します。

蓋世ゲーム>data>files>Steam>steamapps>common>[ゲームタイトル]

画面下部の移動ボタンを押下します。

ファイルの移動処理が実行されます。進捗状況は画面上部からステータスバーを開くと確認することが出来ます。移動処理が終わると、当該ディレクトリ内にファイルが格納されている事が確認できます。

Filesアプリのメニューを開いてmicroSDカードの右の三角アイコンを押下し、Android端末からmicroSDカードを取り出します。

PC側の作業に戻ります。Steam上で、当該ゲームを右クリックして管理→ローカルファイルを閲覧の順に選択し、ゲーム関連のファイルが格納されているフォルダを開きます。カレントフォルダのフォルダ名をコピーしておきます。

SteamDBにアクセスし、上部の検索窓にコピーしたフォルダ名をペーストして当該ゲームを見つけます。普通に検索してもOKですが、英語圏のサイトなので、英語版のタイトルで検索する必要がある点に注意してください。

目当てのゲームを見つけたら、左のIDの部分を確認します。DLCのIDではなく、DLCを適用するゲーム本体のIDを確認するようにしてください。今回対象とする風来のシレン6のIDは 2178480 のようです。

上で開いたゲーム関連のファイルが格納されているフォルダに戻ります。赤枠で囲んでいる矢印のアイコンを2回押下し、\SteamLibrary\steamappsに移動します。

このフォルダには、インストールされているゲームの数だけappmanifest_XXXXXX.acfというファイルが格納されています。この中から、XXXXXXの部分が先程SteamDBで確認したIDと一致するものを探します。

PCにSDカードリーダーを接続し、Android端末で使用するmicroSDカードを読み込ませます。Tmpフォルダの中に上記の appmanifest_XXXXXX.acfファイル をコピーし、microSDカードを取り出します。

Android端末側の作業に移ります。Filesアプリを使って、以下のディレクトリを開きます。

蓋世ゲーム>data>files>Steam>steamapps

先程microSDカードにコピーしたのと同じ appmanifest_XXXXXX.acfファイル を見つけ、長押しして選択します。

右上のゴミ箱アイコンを押下して削除します。

microSDカードを再度Android端末に挿し込みます。Filesアプリを使用して microSDカードのTmpディレクトリ内にある appmanifest_XXXXXX.acfファイル を長押しして選択し、三点リーダを押下してメニューから移動を選択します。

Filesアプリで以下のディレクトリに移動し、画面下部の移動ボタンを押下します。

蓋世ゲーム>data>files>Steam>steamapps

これでDLCの適用が完了です。実際にゲームを起動して確認してください。

Steamの諸機能の利用可否

クラウドセーブ:OK

Steamのクラウドセーブも動作しており、PCで遊んだデータを引き継ぐことも、Android端末で遊んだデータをPCで引き継ぐことも問題なく出来ている事を確認しました。

実績の解除:OK

Android端末で遊んでいる時に実績の解除が行われた場合は通知は出ないようですが、PC側で確認するときちんと実績が解除されているようです(これは自分の方では実際に確認はとっていません)。

ファミリーシェアリング:OK

Steamにはファミリーシェアリングという神機能があります。詳しくは左記のリンクを参照してください。

GameHub LiteでSteamのゲームライブラリを見てみると、一見ファミリーシェアリングによって遊べるようになっているゲームは表示されておらず、自分が購入したものしか遊べないように見えます。しかし、ゲーム名で検索するとファミリーシェアリングによって遊べるようになっているゲームは購入ボタンに代わってゲームを入手ボタンまたは今すぐ遊ぶボタンが表示されるようになっており、問題なくインストールして遊ぶ事が可能です。

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