『地下に広がる幻想空間』大谷資料館、宇都宮餃子 正嗣

前の記事で書いた医王寺の次はこの日のメインである大谷資料館に向かいます。かつての採石場跡であり、採石によって出来た広大な地下空間は戦時中に軍の地下倉庫や、地下軍需工場としても利用されました。現在はそのごく一部の領域が一般公開されており、圧倒的な非日常感を味わう事が出来ます。大谷資料館見学後は、せっかく宇都宮に来たのだから食べねばなるまいという使命感に駆られて宇都宮餃子の老舗、正嗣に行きました。

本記事では大谷資料館と正嗣を訪れた際の様子を紹介していきます。

大谷資料館の概要

まずは概要から。大正8年(1919年)から昭和61年(1986年)までの約70年かけて操業された採石場跡を資料館として利用したもので、かつては大谷石等が産出されていました。石の切り出しによって出来た地下空間は非常に広く、野球場が軽く収まってしまう2万平方メートルもの面積を誇ります。内部の気温は年間を通して10度弱で安定しており、真夏でも羽織るものがないと寒い程です。

戦時中は軍によって倉庫や軍需工場として利用された事もあり、戦後にGHQがこれを発見した際にはその規模に驚いたそうです。非常に幻想的で非日常的な空間が広がっており、その為に映画やCM等の撮影の他、演奏会や結婚式などに利用される事もあります。

大谷資料館の基本情報

公式Webサイト
Wikipedia
Google maps


【住所】栃木県宇都宮市大谷町909
【営業】年中無休(12/29〜1/1を除く)、9:00〜17:00
【料金】700円(大人)、350円(小・中学生)
【駐車場】有(無料)
【問合せ先】大谷資料館(電話 028-652-1232)
【所要時間】約90分(※俺の場合)
【客層】若年者7割、高齢者3割、男女比6:4、単身者僅少

【個人的評価】3/5点
★★★★★:行かないと人生損してるレベル
★★★★☆:宿泊旅行の主目的になりうる
★★★☆☆:日帰り旅行の主目的になりうる
★★☆☆☆:宿泊/日帰り旅行の副目的になりうる
★☆☆☆☆:別件の用事で近くにあったら寄ってみたい
☆☆☆☆☆:可も無く不可も無く

駐車場に車を停め、資料館へと向かいます。駐車場は資料館の目の前と、少し離れたところの二箇所にあります。目の前にもある事を知らなかったので、自分はもう一方の離れたところの駐車場に停めましたが、そこから資料館までは歩いて2〜3分程度の近さでした。

駐車場から歩いている途中に見つけた、当時使われていたと思しき車。すごい格好良い!!

入り口かと思ったらただの休憩所だった...

どうなってんだこりゃ?

と、この建物こそが資料館の入り口ですね!早速入ってみましょう。

まずは資料室から

ここ大谷資料館には、石を採掘して出来た空間そのものの公開の他、規模は小さいですが当時使われた道具などが展示されている資料室があります。チケットを購入し、まずはその資料室に入ってみました。

資料室には当時の道具や服なんかが展示されていました。まぁ見ての通りの小さな部屋なので、軽く見て回って終わりです。石を切り出すための馬鹿でかいチェーンソーなんかもあったりして、そういった大きな道具は結構迫力がありますよ!

るろ剣のロケ地になったんですね。

本日のメイン、地下構内へ!

では、おまちかねの地下構内に行ってみましょう。実は資料室を回っている間もはやく地下に潜りたくてソワソワしていました(*´ω`*)

奥の引き戸が入り口。・・・なんかショボイよね??扇風機もあるし、銭湯みたい・・・

古墳時代から使われてるんだって。凄いな・・・

側壁には作業の跡が沢山みられます。

ドキドキ・・・しない、微妙な雰囲気。人多い!

階段を降りていく途中で物凄く沢山の観光客とすれちがいました。うわぁ、中もこんな感じなのかな・・・と若干げんなりしたのですが、彼らはバス旅行の団体客だったようで、彼らとすれ違ったあとは個人でやってきている観光客ばかりだったので密集度合いは少なく、快適でした。階段を降りていくとだんだん気分が盛り上がってきましたよ!

トゥームレイダーかな?

ちなみに写真では結構明るく写っていますが、実際はかなり暗いです。とはいえ、しっかり内部の様子がわかるくらいにはなっています。めっちゃ!!雰囲気ありますよ!!これは是非、一度は訪れて生で観てみて欲しいところです。

ところで、階段を降りていくにつれて急激に気温が下がっていくのがわかります。この広い空間に出ると、そこは気温10度を下回る事もある肌寒い世界です。この日は夏の終わりかけとはいえまだまだ蒸し暑い一日でしたが、ここでは夏だろうが冬だろうが関係なしに一定の気温が保たれています。ちなみに12度でした。というわけで、真夏であっても羽織るものは一枚用意しておきましょう。自分はパーカーを持って行き、半袖シャツの上から羽織って調度良い感じでした。尚、チケット売り場で毛布の貸出も行っているようでしたので、もしも羽織るものを忘れたとしてもそれらを借りればOKなのだと思います。

遺跡みたい・・・!!

時折天井から水滴が垂れてくる事があります。目に見える汚れがつくような汚い水ではないようですが、気になる人は汚れても大丈夫な服装で行く事をオススメします。また、その水滴によって地面が濡れているところもあり、気をつけないと滑る事があるかもしれません。地下30メートルの遺跡で滑って転んで頭を打ったりなんかすると搬送が非常に大変そうなので気をつけましょう。

立入禁止区域はこんな感じで何も見えない。マジ怖い。

明るく撮ってるけれど補正を少なくして実際に近づけてみるとこんな感じ。でも肉眼だと案外よく見えるんですよね。

それにしても広い!圧倒されます。もうこれは本当に地下神殿かという感じですね。以下、撮った写真を並べてみます。

ぐぐってみたらこんなのが。めっちゃ雰囲気ええなー!音響とかよくわからんけど、ここで聴いたらどんな感じになるんだろう?

階段を昇っていくと、降りてきた時とは逆にどんどん気温があがっていくのがわかります。メガネとかめっちゃ曇りました。笑。

大谷資料館総括

この記事を書きながら、自分のボキャブラリーの貧困さに涙しました。だって、

  • 遺跡っぽい
  • 地下神殿っぽい

以外に形容する言葉を思いつかなかったんだ・・・

まぁ、実際それ以上でも以下でもないです。ただ石をくりぬいて出来た空洞がライトアップされているだけ、と言ってしまえばそれだけな場所。でも、でけー!すげー!と純粋に感じながら歩きまわるだけでも楽しい場所って素敵だと思いませんか?

ここは雰囲気を楽しむところだ、と思いました。視覚的なものだけではなく聴覚、そして気温などもろもろを実際に感じてこそ、本当の意味で幻想と異世界感を味わえるものです。そうそう何度も訪れる程のものではないかもしれませんが、少なくとも一度は行ってみる事をオススメ出来る場所です。

さて、異世界を堪能した後は宇都宮餃子を味わいに行く事にします。旅行の楽しみの大部分は食が占める!と思うのであります。いざ!

宇都宮餃子の老舗 正嗣

お店はカウンター席のみで、17時頃に到着した時には既に満員を通り越して20人程の行列が出来上がっていました。とはいえ回転はなかなか早いようで、20分程で席につく事が出来ました。

このお店のメニューは非常にシンプルです。何せ2種類しかありません。すなわち、

  • 焼き餃子
  • 水餃子

です。ご飯もなければビールもないという潔さ。どんだけ餃子に自信があるというのか。とりあえず隣の人が食べている餃子を見るとそんなにでっかい訳でもないようなので、3人前くらいはイケると踏んで注文しました。他の人の「焼き1、水1」という注文の仕方を真似してみました。通っぽいですね!

焼き餃子(二人前)と水餃子(一人前)。全部でたったの630円!!

メニューの割り切りの良さも驚きでしたが、その価格にも驚きました。何しろ一人前で210円なのです。210円て!余裕だろ?と思って注文した3人前の餃子は実は意外と中身が詰まっているのか、それとも俺の胃が根性無しなのかはわかりませんが普通に満腹になってしまいました。食べ始めの頃に「安いしもう一人前追加行っとく?」とか愚かな事を考えたものの実行しなかった自分を褒めてあげたい。

しかし味の方はというと、至って普通でした。普通に美味しい。正直に言うと、自分は王将の餃子の方がかなり好きです。ですが、このコストパフォーマンスは特筆すべきものがあると思います。

でも悲しいかな、宇都宮餃子というブランドに惹かれてわざわざ県外からやってきてまで選ぶものではない、ような気がする・・・。どちらかというとこの正嗣というお店は、確かに有名なお店ではあるようなのですが観光客向けというよりは地元民に愛されるタイプのお店なのではないかと思います。たとえば部活帰りの食べ盛りの高校生が、他県ではマックに寄る感覚で行くところのような感じではないでしょうか。

宇都宮出身の会社の先輩から聞く所によれば、餃子専門店街のようなものがあるそうです(多分これ)。そこで美味しい餃子を探すと良いんじゃないかとの事。また宇都宮に行く事があったら、俺もそこで「わざわざ宇都宮まで来たかいがあったよ」と言えるような餃子を探したいと思います。

以上、大谷資料館・正嗣のレポートでした!

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