振動で起こす目覚まし時計のススメ

この世に「朝は強いんです!」と自信を持って言える人はどれだけ居るのだろうか。おそらく、いや確実に割合としては少数派ではないかと思うのだが、多分に漏れず自分も強くはない。かといって別に弱くもないと思っていて、寝る前に「明日は6時に起きよう」と思ったならば大体6時の少し前に自力で起きる事が出来る特技めいたものもあるくらいだ。渋々起きることは出来る、でも出来ることなら起きたくない。そういう意味で強くはないということだ。

目覚まし時計は最終防衛ライン

この特技(?)は密かな自慢ではあるのだけれど、それでも保険としての目覚まし時計の存在はやはり必要だと考えている。万が一自分で起きられなかった場合は目覚まし時計が最終防衛ラインになるわけで、そこには絶対の信頼性が求められる。もしも寝坊して会社に遅刻してしまったらと思うと恐ろしい。一回二回は許されても、何度もやらかせば然るべき処罰が待っているだろう。下手をすれば解雇などという、人生の歴史に刻まれるイベントに発展しかねない。目覚まし時計に求められる責任はあまりにも大きい。

さて、皆さんはその最終防衛ラインにどのような目覚まし時計を選んでいるのだろうか。今どきはスマホのアラームを使うという人も相当に多いだろう。次いで普通のオーソドックスな音が鳴る目覚まし時計だろうか。しかし、自分にとってはこれらを使うにあたって大きな問題が存在する。耳が遠いのである。

音が駄目ならどついて起こす

そう、自分は両耳が生まれつき遠い。この話はまたいずれ改めて書きたいと思うが、とにかく音によって起こすという思想とはすこぶる相性が悪い。ではどうしているかというと、バイブ付きの目覚まし時計を使っているのである。

時計本体からコードで振動ユニットが繋がっていて、これを枕の下に潜り込ませておく。そうしてセットした時間になったらば、スマホのバイブなどとは比べ物にならない強力な振動をもって叩き起こしにくるというものだ。

これは我が家で使用している振動目覚まし時計。時刻がうまく撮れていないが、シャッター速度の問題で写っていないだけで肉眼で見れば当然きちんと時刻がわかる。もう10年どころか20年くらい使っているが未だに現役で、流石に液晶はへたってきているのか光量が弱かったりときどきちらついたりしているが、振動ユニットはまだまだ元気でしっかり起こしてくれる。まだしばらくは壊れる気配がない。

時計本体と振動ユニットをつなぐコードは、ベッドボードの後ろを通す事で目立たないようにしている。そうしてマットレスの上に置いてからベッドパッドを敷き、ボックスシーツを被せ、さらに敷きパッドをひいた上でさらに枕を載せて使用している。比較用に隣にiPhoneの充電器を置いてみたが、振動ユニットの大きさが伝わるだろうか。このデカさでパワフルに振動するのだ。

とっくに生産終了しているだろうとは思いつつ一応調べてみたが、同じ製品はぐぐっても見つからなかった。どこの時計なんだろう…。代わりに、もしも壊れたら次はこれを買うだろうなというのを紹介しておく。

ADESSO(アデッソ) MY-96 目覚まし時計
ADESSO(アデッソ)
5つ星のうち4.3
¥4,900 (2022.04.01 時点)

流石に物理的な衝撃による目覚まし効果は凄まじく、これで起きない人は大地震に見舞われても眠り続けているであろうと思われるくらいだ。ただ、振動がすごすぎてそこそこ音も発生するので「周囲に配慮して無音で起こされたい」というニーズは残念ながら完璧には満たせないかもしれない(それでもアラームよりは断然静かではある)。

振動目覚ましによる冤罪事件

普段は自分の枕の下に振動ユニットをつっこんであるのだが、ある日のこと。セットした時間に振動ユニットが振動し、振動ではなくその音で隣に並んで寝ている妻が起きた。見るとなにやらむにゃむにゃしており、覚醒までは至らずそのまままた寝てしまったのだが、あとで聞くと「Nickeyがおならしたのかと思った」という。ひどい、ひどすぎる...。冤罪である!!
というわけで、周囲に放屁を疑われるリスクはあるものの、以下の利点はやはり代えがたい。

  • 確実に起きられる
  • アラームよりは静か

人を起こすというシンプルながら重大な役割を強力にこなせる振動目覚まし時計は、本当にオススメできる商品だ。朝なかなか起きられなくて苦労している人はぜひ一度試してみてほしい。

朝からビックリしたくはない

妻は、驚かされる事がとても苦手だ。起きている、寝ているとに関わらず、突然大きな音がする事をすごく嫌がる。それは目覚まし時計でもそうで、すごくビクッとなっている様子を見るに本当に苦手なのだろう。

それでは音ではなく振動目覚まし時計はどうだろうか、と思ったのだが振動もやはり苦手なようだった。驚かされる事、それ自体が嫌なのだろう。現在我が家には妻が快適に目覚められるような仕組みが無いので、なにかよいものはないかと考えている。

Amazonで色々物色していて気になったのは「光で起こす時計」。窓からの朝日で自然と目が覚めるのと同じ効果を狙った、LEDの照明付きの時計だ。これならばびっくりする事なく起きる事ができるかもしれない。朝日で起きるのと同じならば、なんだか体にも良い気がする。

YABAE 光目覚まし時計 MY-12/HD-03
UUROBA
5つ星のうち4.3
¥4,399 (2022.04.02 時点)
フィリップス SmartSleep 光目覚まし時計 HF3519/15
フィリップス
5つ星のうち4.2
¥13,600 (2022.04.02 時点)

色々とレビューを読んでみると、光だけで起きるのはちょっと難しいという意見が多いようだ。やはり最終的には光目覚まし時計のアラームで起きるという。ただ、アラームが鳴りはじめるまでの間に徐々に光を強めていく事で、無自覚のうちに体が目覚める準備が出来ているのか、アラームだけよりも気持ちよく起きられるというレビューも見られた。なるほど。

目覚まし時計の最終兵器

ちなみに、振動目覚ましよりも強力な目覚ましの手段としてはいわば最終兵器的なものが存在する。その名も定刻起床装置。名称からして強すぎる…。

設定時間になると送風が始まり、停止ボタンを押すまで空気袋が膨張⇔収縮を繰り返します(約9秒間隔)。最大に膨張したときには上半身が弓なりに。こうなるとどうしても目が覚めてしまうという強力な装置です。

定刻起床装置 個人簡易型 (SAC-5A型)

なんでも鉄道会社や消防署の仮眠室などに設置されているそうなのだが、なんと時間になると体の下に潜り込ませておいた袋に空気が入って膨らんでいき、体が弓なり状態になる事で起こすという代物だ。
個人での購入も可能だが、大掛かりな装置という事もあって10万円を超える凄まじい価格。大きく無骨なため、インテリアへの影響も大きいだろう。しかし、寝ている人を起こすという機能にひたすらに特化したその有り様はある種の美しさのようなものが感じられる気がする。振動目覚まし時計では力不足だった、そんな時は上記「定刻起床装置」、検討してみてはどうだろうか。

アイディア商品としての目覚まし時計

とまぁ、ここまでは真剣に目覚まし時計を紹介したつもりだけれど、世の中ネタなのかマジなのかよくわからない方法で起こそうとする目覚まし時計も結構色々存在するので、おまけ的に紹介しようと思う。

お金を裁断する時計

これは結構有名なので知っている人も多いかも。起きてアラームを止めないと、事前にセットしておいたお札が裁断されてしまうという恐ろしい時計だ。けど、これは実際のところ単なるコンセプトデザインであり本当に製品化されている訳ではないようだ。少なくとも日本ではお金を故意に傷つけたりするのは犯罪でもあるし、どのみち使えないのだけれども。と思ったが、念のため調べたらその法律は硬貨にのみ適用され、紙幣は対象外なので別に問題ないらしい。知らなかった…

日本銀行券(いわゆる紙幣)は本法の対象外である。貨幣の場合とは異なり、2015年現在、日本銀行券を損傷することそれ自体を罰する法律はない。国立印刷局では「法令上、直ちに違法な行為とは言い切れない」との見解を示している。

Wikipedia(貨幣損傷等取締法)

動き回って逃げる時計

時間になるとアラームを鳴り響かせながら縦横無尽に走り回る時計。起きて時計を追いかけ、捕まえなければ延々と鳴り続けるというもの。なかなか止まらない音、追いかけ回す音、どちらもこの住宅密集・マンション人気な日本とは相性が悪そうですなぁ…

でもAmazonの評価は結構いいみたい。意外と実用性自体はあるのかもしれない。

電撃で叩き起こす時計

Pavlok Pro 2nd Gen Shock Clock[並行輸入]
Pavlok
5つ星のうち3.8
¥21,001 (2022.03.31 時点)

まるで小学生が考えた「最強の目覚まし時計」のような時計(褒めてる)。結構なお値段だけど、評価を読むと真面目に起きられる時計として使えるっぽい。音も出ないので、静かに起きたい人はこれいいかもしれないですね。

筋トレを要求する時計

ダンベル目覚まし時計 NEMESIS
Xin Hua Home

¥4,807 (2022.03.31 時点)

ダンベルとして使用するまで鳴り止まない時計。寝起き即筋トレは地味につらそうだ。

体重を測るまで鳴り止まない時計

Felimoa 二度寝防止目覚ましマット
Felimoa
5つ星のうち2.9
¥5,780 (2022.03.31 時点)

見た目は体重計のような感じですね。上に乗って5秒間立たないとアラームが止まらないそうです。これもシンプルな仕組みながら意外と実用性があるかもしれません。

他にも数学の問題を解くまで止まらない時計だとか、UFOキャッチャーでアイテムをゲットできるまで止まらない時計だとか、的を撃ち抜かないと止まらない銃型の時計だとか、色々あるようです。変わったところだと眠りの浅いところを見極めて起こそうとするものなんかもあるみたい。いやぁアイディアって凄い。色々と考えられるもんですね…。

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